Wednesday 27 February 2013

Snowdrops(スノードロップ)の花

さむーい、さむーいアムステルダムの写真は、今回ちょっとお休みで、季節の花スノードロップのイメージ。
スノードロップが咲くと、そろそろ冬も終わりかけ、春に差し掛かる直前、という感じ。
例年この頃(2月中旬)は、春夏物の仕込みで、ほとんど出歩くこともなく・・・、ゆえにスノードロップの花を「ライヴ」で見たことがなかった。昨年から、仕込みのスケジュールが前倒しになって、2月はけっこうのんびりしている。近頃の「マイ・ブーム」19世紀墓場写真(これはまた、後日あらためてご紹介・・・笑)で、日が差すと「ゴス」な墓場に出かけている。先日その中のひとつNunhead Cemetery(ナンヘッド墓地)で、スノードロップの群生発見(といっても、自然に、ではなくて植えられているのだけど・・・)。 

Snowdrops
花の茎がホントにほっそりしていて、愛らしい。

Snowdrops
3分~5分咲き。

Snowdrops

Snowdrops

Snowdrops

Snowdrops

Snowdrops
この子達は日陰気味のところだったので、まだつぼみ。
文字通り、まだ「ドロップ」の状態。

Snowdrops
群生しているところをヒキで見たところ。

Snowdrops
この子達は八重咲種。
うつむいて咲くので、いまひとつ八重咲のありがたみがないんだけどな・・・(笑)。

Snowdrops
チビカメラだったら、花の下から撮れたかも。
しかし、スカートの下から覗き込んでいるみたいだな、それじゃ。

Snowdrops
八重咲、ヒキで見たところ。

Snowdrops
こんな状態で、墓場に咲いている。

Primrose
プリムラも咲き始めた。

Crocus
クロッカスも。

Abney Park Cemetery
これは、その前のAbney Park Cemetery
(アブニー・パーク墓地)で見かけた、クロッカス。

Abney Park Cemetery
全然余談で、アブニー・パーク墓地で「ガン」を飛ばしあったスクイロウ。

余談続きで・・・、ロンドンにはMagnificent Seven(大いなる七つの・・・=邦題「荒野の七人」の映画にかけて、そう呼ばれるとか)と呼びならわされる19世紀建造の、七大墓地がある。
なかなか「ゴス」系フォトジェニックなので、いまちょっとはまっていて、現在4墓地撮影済み。
この話はまた、後日に・・・で、次回はアムスに話は戻ります。



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Sunday 24 February 2013

Museum Willet-Holthuysen(ウィレット・ホルトハイセン博物館)

アムステルダムから引き続き、お屋敷博物館のイメージ。
今回はMuseum Willet-Holthuysen(ウィレット・ホルトハイセン博物館)。
また、オランダ語に文句言うようだが・・・Pおじの発音は私の耳には「ヴィレット・ホルスティースン」としか聞こえないのだ・・・。ググると、「ウィレット・ホルトハイセン」のカナ表記になっているので、この表記に準じることに。(英語だと、ウィレット・ホルズィセン的に読むわな・・・カナ表記キライ。)

前回のVan Loon Museum(ファン・ローン博物館)から500mほど離れたところにあるこのお屋敷も、アムステルダムでもほぼ同じエリアで、ここが18-19世紀の富裕層のお屋敷街だったことが想像できる。
この建物自体は1685年頃に、アムステルダム市長 Jacob Hopのために建造されたもので、1739年に当時ファッショナブルであった、現在のルイ14世様式のファサードに改修されたそう。
ここの最後の個人オーナー、ルイザ・ウィレット・ホルトハイセン夫人が1895年に亡くなった時にここを、博物館としてアムステルダム市に寄贈したため、この名でよばれていて、それ以降博物館となっている。

ここの博物館は、夫、Abraham Willet (アブラハム・ウィレット)とルイザ夫人が暮らした19世紀の富裕ディレッタント(趣味人)の生活ぶりを再現している。
Abraham は裕福な趣味人の医者の子息で、法学を学ぶが、結果的には遺産で、アート・コレクターとして暮らしている。ウィレット・ホルトハイセン夫人こと、Louisa Holthuysen(ルイザ・ホルトハイセン)も裕福な石炭・ガラス業者の一人娘として、やはり、文化的な環境で育つ。1855年に彼女の父親がこの屋敷を購入して、その後両親が亡くなるので、彼女がここを相続し、アブラハムと結婚する。
夫妻は、屋敷を流行のフランス様式に改装し、アートやアンティークの収集、旅行、観劇やオペラ等々、当時の「Good life」を満喫している。
実際には、ここの内装は20世紀後半の博物館時代に、その当時の「モダンな展示」な概念に沿って全面的にシンプルに改装されてしまっていた。なので、完璧には夫妻の暮らした状態が保存されているのではないそう。現在は、より本来あった状態に戻すべく、調査・改修が続けられているのだとか。
Museum Willet-Holthuysen
Men's Parlour(紳士方の応接室)と呼ばれる部屋。
Parlour(パーラー)というのは、正式にお客さんを迎える部屋。
前回の標本箱で出てきたDrawing room(ドローイングルーム)は、
もっとくだけた「居間」という感じ。

Museum Willet-Holthuysen
ここで、アブラハムがコレクター仲間にレクチャーを催したり、
新たにコレクションに加えられた作品を展覧する部屋として使われていた。
現在展示の絵画の一部は、実際に夫妻のコレクションだったものだが、
インテリアは当時のイメージで仮に、コーディネートされたものなのだとか。
当時、この部屋はグリーンに彩られていたことが記録されており、
調査を待って、その状態に順次再び修復される予定。

Museum Willet-Holthuysen
ここの絵画コレクションには犬・猫のペットを描いたものも多い。
ルイザ夫人が一人っ子だったため、幼いときから犬が友達だったそうで、
旅行の際にも犬達も同伴だった。

この部屋の余談を少し。
この博物館、夫妻がアートコレクターだった背景を踏襲して、現在でも現代アーティストの作品を折々コレクションに加えていっているそう。件のPおじさんにも、90年代にこの博物館から、この屋敷の一部屋をテーマにして、箱アートを制作する依頼が入った。
当時、もっとシンプルな18世紀風パネリングで覆われていたこの部屋をモデルにして制作に取り掛かったら、この部屋自体が重い19世紀様式の青壁紙と金フレームの部屋に改装されてしまった。
このコテコテ19世紀様式は、Pおじの美意識にとても反する(私は19世紀コテコテ好きだけど・・・笑)、で、どうしても製作中の箱を改装に合わせて変更する気になれない。
そこで、ひりだしたPおじらしいひねくれた解決策が、作品の部屋のシンプルなパネリングの角が一部はがされて、この濃い青の壁紙が下から見えている、そこに、ミニチュアのスカフォルディング(足場)も付け足されて、「ウィレット・ホルトハイセン博物館の改装中の部屋」ということにしたのだとか。
現在もこの博物館のどこかに、Pおじの作品も保管されいて、なにかテーマが合えば、展示されている可能性もアリ、なのだとか。
この部屋自体、上にも書いたように、夫妻の生活していた時には「緑の部屋」だったという記録が出てきたようで、この部屋も再び改装を待っている状態。
それにしても・・・オランダの博物館(ここは現在アムステルダム博物館の傘下に併合されたとか)予算持ってるのだなぁ・・・と、ちょっと感心。

Museum Willet-Holthuysen
ダイニング・ルームは小物が多いので、中には入れず、ガラス越しに拝見。
この部屋、他の部屋に比べて天井が低いのだが、それは、
この部屋の天井と上階の間に倉庫スペースが採られていて、
余分のダイニングセットや、陶磁器のコレクションが収納されていたからだそう。

Museum Willet-Holthuysen
24人用全275ピースのマイセン焼テーブルセットから、
6人用のセッティングで展示されている。

Museum Willet-Holthuysen
壁際のディティール。

Museum Willet-Holthuysen
話は、下階に飛んで、そのダイニングルームを支えるキッチンの様子。
これはキャビネットの中で、使用人チーム用(?)をイメージした、
カジュアルなカントリー・スタイルのセットが収められている。
この日スーパーワイド・レンズを持ってなくて、キッチン撮りそこなった。
なので、以下の全体像は博物館のサイトから借り物。

Museum Willet-Holthuysen
photo by Museum Willet-Holthuysen
キッチンは使用人チームの仕事場であり、生活の場。
この屋敷に、結婚するまで同居していたルイザ夫人の友人女性の他に、
夫人付きメイド、その他全般用メイド、コック(彼はとりわけ地位・給与が高い)、
フットマン(従僕)、コーチマン(車夫)など、
少なくとも5-6人のチームで、夫妻の華やかな生活を支えていた。

Beeld Museum Willet-Holthuysen
photo by Museum Willet-Holthuysen @Flickr
現在のキッチンは、18世紀後半の他のアムステルダムの屋敷から移築されたもの。
この屋敷のオリジナルの部分は、タイルのみだそう。
夫妻の時代には、前回のファン・ローンにあったような、
当時ハイテクの多機能大型オーヴンが導入されていたはず。

Museum Willet-Holthuysen
壁のタイルの鳥かごが可愛い^^。

Museum Willet-Holthuysen
キッチンから庭に出る廊下部に掛けられた、夫妻のポートレート。

美しいフランス式庭園の庭にも出れるはずなんだけれど、雪と寒さで断念。
再び借り物写真。

WH 9327
photo by Museum Willet-Holthuysen @Flickr

Museum Willet-Holthuysen
その庭を見渡すガーデン・ルーム。
この部屋も後年の安易なメンテナンスで白っぽく塗りつぶされてしまっているけれども、
オリジナルの淡いグリーンのフレームワークに、空を描いたトロンプイユ天井画が修復予定。
椅子やカーテンも、オリジナルに近い花と鳥のモチーフに置き換えられる。

Museum Willet-Holthuysen
椅子のディティール。

Museum Willet-Holthuysen
ガーデンルームから廊下側を見たところ。
この廊下も真っ白に塗りこめられていたところから、壁画が修復されていった。

Museum Willet-Holthuysen
Women's Salon(ご婦人方のサロン)と呼ばれるこの部屋は、ホールを隔てて、
最初の青いMen's Parlour(紳士方の応接室)の反対側。
ここはルイザ夫人の応接室的なる部屋。
ファブリックを保護するために遮光されているところに、
冬の曇り日だったので、この部屋とにかく暗い。
手持ち撮影が難しくて(夜景より難しいって・・・どうよ)また借りてきた。

Museum Willet-Holthuysen
photo by Museum Willet-Holthuysen
夫のアブラハム同様、もしかしたら、それ以上の資産を自由に使える立場のルイザ夫人。
夫と全く対等の関係なのが、彼女自身の応接室を持っていることから推測できる。
これ、女性の理想ですね(笑)。

Museum Willet-Holthuysen
photo by viewonretail.blogspot.com
ここも、全面的に大修復予定中だそう。

Museum Willet-Holthuysen
ボールルームのディティール。
1865年に夫妻によって、二部屋続きの大社交室に改装された。

Museum Willet-Holthuysen
photo by Museum Willet-Holthuysen
実はこの2室でコンテンポラリー・アート(と、思われる)
椅子を使ったインスタレーションが展示中だった。
部屋の写真を撮りたいのに、超迷惑(コンテ大嫌い・・・笑)。

Museum Willet-Holthuysen
夫妻の寝室。
これももともとは現在コレクション展示室になっている、
隣の部屋にあって、この部屋自体は図書室だった。

Museum Willet-Holthuysen
ルイ16世様式のベッドも「このようなものだったはず」として、導入されたもの。
4ポスター(4柱式)ベッド・・・、に見えるけれど、実際は6ポスターで、
ベッドはダブルではなく、ツイン。

Museum Willet-Holthuysen
コレクションルームは、当時は「アンティーク(骨董)室」と呼ばれていて、
アブラハムが、親しいコレクター・鑑定家仲間に、
小型で高価なコレクション類を展覧するための部屋。

Museum Willet-Holthuysen
この部屋は他の部屋とは全く趣を変えて、
オランダ・ルネッサンス様式にデザインされている。
2012年の秋に修復改装を完成させたばかり。
カーペットと、壁や椅子のファブリックが、19世紀の頃に忠実な物に復旧された。

Museum Willet-Holthuysen
ステンドグラスと、雪の庭。

Museum Willet-Holthuysen
この階の階段ランディングの彫像。

Museum Willet-Holthuysen
博物館コレクションの展示室から、19世紀にKaspar Karsenの描いた、この屋敷の外観。

The studio in the Willet-Holthuysen's villa at Le Vesinet - Coen Metzelaar(1845-1887), 1880
Le Vesinetの別荘・コレクション室のウィレット氏
Coen Metzelaar 1880年

Cabinet of Curiosities - Johan Georg Hainz (1630-1688) c.1666
Cabinet of Curiosities(キャビネット・オブ・キュリオシティーズ)
Johan Georg Hainz 1666年頃。

Interior with cats - Louise-Eugeen Lambert(1825-1900), third quarter 19th century
猫のいる室内 Louise-Eugeen Lambert 19世紀後半。
これはあきらかにルイザ夫人のコレクション^^。

Museum Willet-Holthuysen
階段の下階。

Museum Willet-Holthuysen
最後は博物館入り口。

ここのサイトはヴィジュアル・ツアーのページがあって<このページ>、
いながらにしてお屋敷拝見できる。
残念ながら解説やフィルムはオランダ語のみだけれど・・・。

Museum Willet-Holthuysen
(ウィレット・ホルトハイセン博物館)

Herengracht 605

開館:月~金10:00am~5:00pm、週末と祭日11:00am~5:00pm
閉館:女王(国王)誕生日:4月30日(2013年)、4月27日(2014年以降)
(今年の4月で現ベアトリクス女王の引退が決定したので、来年から
新ウィレム=アレクサンダー国王の誕生日を新祭日とすることになった様。)
クリスマス:12月25日、新年:1月1日。
Remembrance Day(終戦記念日)5月4日 2:00pm閉館。

大人€8、6-18歳€4、6歳以下無料。
Stadspas, I amsterdam Card, I amsterdam Congress Card,
Vereniging Rembrandt, ICOM, Museumkaart, holland Pass voucherで、無料。
Holland Pass, CJP, Cultuurkaart, ISIC, ITIC, IYTCで、€6、
オーディオ・ツアー・レンタル €3

地図:

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Thursday 21 February 2013

Van Loon Museum(ファン・ローン博物館)

今回はまともに写真中心でVan Loonミュージアム(あぁ、またこれを「ファン・ローン」と読んでカナ表記することはググってみて、初めて知った。「ヴァン・ルーン」と英語読みで一生押し通すところだった・・・。)

ここは、1672年に建造されたこの邸宅は最初、レンブラントの弟子の画家、Ferdinand Bolの家だった。
博物館名のファン・ローンは、ここを1884年以降所有していたファン・ローン家に由来する。
この一族は17世紀のオランダ東インド会社設立メンバーの、Willem van Loon(ウィレム・ファン・ローン)の子孫の富裕市民で、19世紀には貴族階級に列して、この屋敷に住んだThora van Loon-Egidiusは、19世紀末から20世紀中までオランダ女王として君臨した、Wilhelmina(ウィルヘルミナ)女王付きの女官を務めていた。そのような由来から、17世紀のオランダ黄金時代の肖像画も多数所有されている。
インテリア自体は、18世紀の改装の状態が保たれていて、基本的にロココ様式。

イギリスだとこういうタイプのお屋敷は「ナショナル・トラスト」の傘下に吸収されることが多いけれど、ナショナル・トラストのないアムステルダムでは、この規模の「小さな博物館」がいくつか存在している。
その中でも、この博物館は「開放度」が高くて、いくつかの部屋は、中を自由に歩き回って見てまわれる。椅子にはロープが張ってあって、座るな、ということなんだけれど、それ以外はまるで知人の家の「お宅拝見」状態。オランダのミュージアム全体に「常設展はストロボなしの撮影OK」のポリシーといい、このごちゃごちゃいわないオープンさが、私のオランダ贔屓の所以かもしれない。(隣なのに、全然キャラが違うのが、ベルギー。Bruges/ブリュージュの街は二度と行かん・・・笑)。
閑話休題、イメージ行きます。


Museum Van Loon
Blue Drawing Room(青のドローイングルーム=居間)
Drawing room の語源はWithdrawing room(引きあげる部屋)で、
17世紀上流階級で、食後「引き上げる」部屋という意味合いで使われ始めた言葉。
ダイニングルームやパーラーが正式の「社交の場」だとしたら、
食後家族と親しい友人などで「まったり」するのがドローイングルーム。
転じて、現在の「居間」のようなもの、となった。

Museum Van Loon
この部屋でお見事なのが、ドアの上のスタッコ(漆喰)レリーフ。
ロココ様式の、愛らしい天使。

Museum Van Loon
階段ホールを挟んで向こうは、ダイニングルーム。

Museum Van Loon
ダイニングルームは全体に、黄色でコーディネートされている。

Museum Van Loon
木製地のままのシャンデリア。
現代人の目には、このままでステキ度高いのだけれど、
19世紀には金箔貼りだったのではないのかな・・・と、これは想像。

Museum Van Loon
ダイニング入り口側のキャビネットの中に収まってていた、
マイセン焼のおボンボン達のパーティー。

Museum Van Loon
階段ホール。

Museum Van Loon
下の地階には、キッチン。

Museum Van Loon
19世紀には最新ハイテクだっただろう、大型の石炭オーヴン。
で、オランダのキッチンではおなじみの、デルフト焼タイル。

Museum Van Loon
この日はいいお天気で、日差しが眩しい。

Museum Van Loon
グランドフロアの入り口階段ホール奥の、ガーデン・ルーム。

Museum Van Loon
ここの、甘い爽やかな色合いは、いかにもロココ様式。

Museum Van Loon
ヘッジで区画したフランス式(幾何学式)の庭。
その奥に見えるネオ・クラシカル様式の建物はコーチ・ハウス(馬車庫)で、
裏の通りに面している。
地階のキッチン横のクローク・ルームの出入り口から、庭に出ることができる。
数年前ここに来た時には、ここで飼われている(?)愛想ものの猫がいて、
肩から頭によじ登って降りてくれなかったことがあった。
いまだに庭の出入り口には「猫を中に入れないで。」の注意書きああるけど、
今回はこの雪のせいか、お目にかからなかった。

Museum Van Loon
日本語式の2階にあたる、赤のドローイングルーム。

Museum Van Loon
の、見事なシャンデリア。

Museum Van Loon
ガラスキャビネットの中の、ミニチュア・ポートレート。

Museum Van Loon
同じ2階のフロアのDrakensteyn Room(ダラケンスティン・ルーム)。

Museum Van Loon
この部屋の「見物」は、この手描き装飾パネルで、Jurriaan Andriessen (1742-1819)の作。
オランダ18世紀には部屋のパネリングに、風景画を描かせることがとても「トレンディ」だった。
このパネルを描いたAndriessenは中でも、人気の画家。
これらのパネルは、もともとこの部屋にあったものではなくて、
ウィルヘルミナ女王が戴冠前に住んでいたダラケンスティン城から、
Thoraと女王との関連性から、1970年代に博物館兼住居としてこの屋敷の一部を公開していた、
ファン・ローン家の当代Maurits van Loon博士が取得したもの。
Drakensteyn Roomと呼ばれるのも、このパネルに由来してのこと。
2009年に修復されて、現在に至る。
(この辺の話は<このページ>に英文で。)

Museum Van Loon
その先のベッドルーム。

Museum Van Loon
この「コテコテ」エキゾティックなChintz(チンツ)プリントと、
重厚なチーク系の家具は、19世紀のテイストが多分に入っているような。

Museum Van Loon
マスター・ベッドルームはキャノピー(天蓋)付きで迫力。

Museum Van Loon
その隣のこれは、子供部屋。

Museum Van Loon
最上階の階段部。
手すりの見事なbalustrade(バラストレード、又はバラスター)が、
アールヌーヴォー期のもののようだけれど・・・ウラはとってない。

Museum Van Loon
階段を降りて、入り口ホール側をみたところ。
ここにも17世紀のご先祖の肖像が。

Museum Van Loon
入り口ホールのロココ様式のミラーに映りこむのは、
17世紀のWillem van Loonの肖像(その横は奥さん・・・かな?)
その下には家系図が。

Museum Van Loon
博物館正面。


Van Loon Museum(ファン・ローン博物館)
Keizersgracht 672, 1017 ET Amsterdam, Netherlands

開館:火曜日以外毎日11:00am~5:00pm
他、女王(国王)誕生日:4月30日(2013年)、4月27日(2014年以降)
(今年の4月で現ベアトリクス女王の引退が決定したので、来年から
新ウィレム=アレクサンダー国王の誕生日を新祭日とすることになった様。)
クリスマス:12月25日、新年:1月1日も閉館。

大人€8、学生€6、10人以上のグループ各人€6 6-18歳€4、6歳以下無料 
Museumkaart, Stadspas, IAmsterdam City Card, ICOM 無料
特別展会期中は、€2追加料金。

地図:

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